road_ar「それは蜃気楼に過ぎなかった｣

ヨハネによる福音書4:16～26

4:16 イエスが、「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われると、 4:17 女は答えて、「わたしには夫はいません」と言った。イエスは言われた。「『夫はいません』とは、まさにそのとおりだ。 4:18 あなたには五人の夫がいたが、今連れ添っているのは夫ではない。あなたは、ありのままを言ったわけだ。」 4:19 女は言った。「主よ、あなたは預言者だとお見受けします。 4:20 わたしどもの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」 4:21 イエスは言われた。「婦人よ、わたしを信じなさい。あなたがたが、この山でもエルサレムでもない所で、父を礼拝する時が来る。 4:22 あなたがたは知らないものを礼拝しているが、わたしたちは知っているものを礼拝している。救いはユダヤ人から来るからだ。 4:23 しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。 4:24 神は霊である。だから、神を礼拝する者は、霊と真理(しんり)をもって礼拝しなければならない。」 4:25 女が言った。「わたしは、キリストと呼ばれるメシアが来られることは知っています。その方が来られるとき、わたしたちに一切のことを知らせてくださいます。」 4:26 イエスは言われた。「それは、あなたと話をしているこのわたしである。」

ヨハネによる福音書9:41｢イエスは言われた。「見えなかったのであれば、罪はなかったであろう。しかし、今、『見える』とあなたたちは言っている。だから、あなたたちの罪は残る。｣

コリントの信徒への手紙Ⅱ4:18｢わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。｣

私たちが今見えると言っているものは、聖書は、それは本当の物ではありません。私たちが見るべき物は他にあるのです、と訴えています。

私たちは自分たちを苦しめているものは経済的なもの、景気が悪く、低収入で、仕事がないことだ、と訴えています。お金があれば快適な生活を送ることが出来、お金が幸せを運んでくれると信じています。しかし、お金で幸福になった人はなく、これはただの錯覚でしかありません。

社会的に高い地位に就けば幸せになれると思っている人もいます。これもまた、ただの神話です。この世界には沢山の神話があり、人々はそれは幸せと成功に導いてくれると思っています。しかし、これらのものはみな嘘であり錯覚にしか過ぎません。

お金はすべての解決策、幸せの基盤、成功の源と思って、世界全体はお金に頼っています。人々はお金を得ることに人生の精力を浪費しています。

ところが、自分が定めた目標にたどり着いた途端、失望ししてしまいます。幸せを運んでくれると思っていたそのお金が、かえって多くの問題を運んでくるからです。

人々は自分自身の物質的な必要を満たすことに集中して、他のことは何も気にかけません。他の人たちの抱えている問題や欠乏については関心を持たないからです。突き詰めると、自分以外のことはどうでも良い、と言うことになっています。

動物は神様によって与えられたプログラムに従って、ただ自己保全のために生きています。しかし、人間は動物とは違うものとして造られているのですが、しかし、残念ながら多くの人々は動物と何ら変わらない生き方をしています。

真の幸福とは霊的なものです。物質的なものではありません。勿論、私たちは物質的な世界に生きていますので物質的な物が必要です。そして、それはお金によって得られます。しかし、それは幸福を提供することは出来ません。それは幸福の源ではないからです。

錯覚の後を追いかけるのですが、追いついた時にはそれまで求めていたものは蜃気楼に過ぎなかったことを発見するだけです。

人間と動物の違いは人間には自由意思が与えられているという点です。人間にも自己保全のための本能が与えられていますが、それと同時に自由意思が与えられています。神様はこの自由意思を何のために人に与えたのでしょうか。

それは人が自由意思の元に神様を愛することを望まれたからです。そして神様が世界を創られたことを人と共有し、人がこの世界を喜び楽しむ姿を見ようとしておられるのであって、そのために人に神と同じ自由意思を与えています。

ですから人に求められているものは、本能によって生きることではなく、神を愛し、隣人を愛し、互いの間に平和を築き、神の掟に従って生きることが求められている事が分かります。

その事をイエス様はサマリアの婦人にお教えになりました。サマリアの婦人が｢渇くことのない｣｢永遠の命に至る水｣を求めるに至って、イエス様は｢渇くことのない｣水を得るために、まず彼女が今の生活を悔改め、神様の掟に従って生きるようにと導かれました。

イエス様は彼女が自分のありのままをまず自覚させることから始められました。私たちもイエス様の前に立つ時、自分自身のありのままの姿を見ることが出来ます。

サマリアの婦人はイエス様が自分のことをすべて言い当てたことからイエスを預言者と見ました。そして、さらに救い主であるメシアとしてひざを屈めるまでに至っています。

4:19 女は言った。「主よ、あなたは預言者だとお見受けします。4:20 わたしどもの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」4:21 イエスは言われた。「婦人よ、わたしを信じなさい。あなたがたが、この山でもエルサレムでもない所で、父を礼拝する時が来る。4:22 あなたがたは知らないものを礼拝しているが、わたしたちは知っているものを礼拝している。救いはユダヤ人から来るからだ。4:23 しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。4:24 神は霊である。だから、神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない。」4:25 女が言った。「わたしは、キリストと呼ばれるメシアが来られることは知っています。その方が来られるとき、わたしたちに一切のことを知らせてくださいます。」4:26 イエスは言われた。「それは、あなたと話をしているこのわたしである。」

イエス様はおっしゃいました。｢神は霊である。だから、神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない。｣(4:24)

｢神は霊である。｣とありました。その神様と同じ霊を私たちも与えられています。ですから私たちは本能によって生きるのではなく神様の霊によって生きることが求められていることが分かります。

｢神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない｣。｢霊｣とは見えないお方を見る目を持ってと言うことです。｢真理｣とは真実を持ってと言うことです。

私たちは決して本能によって見える錯覚によって歩むことがあってはなりません。それらは私たちを幸せにすることは出来ません。

すべての人は｢神の霊｣によって生きるように造られています。それは神様の聖さと愛と公平にあります。

｢4:23 しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。｣

神様は今、私たちが、｢まことの礼拝をする｣事を求めておられます。｢霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。｣と訴えています。

　どうぞ神様の前にへりくだり、霊と真理を持ってお仕えして参りましょう。

<要約> 私たちはお金があれば快適な生活を送ることが出来、お金が幸せを運んでくれると信じています。しかし、お金で幸福になった人はなく、これはただの錯覚でしかありません。また社会的に高い地位に就けば幸せになれると思っている人もいます。これもまた、ただの神話であり錯覚にしか過ぎません。人々はお金を得ることに人生の精力を浪費しています。人々は自分自身の物質的な必要を満たすことに集中して、他のことは何も気にかけません。突き詰めると、自分以外のことはどうでも良い、と言うことになっています。しかし錯覚の後を追いかけても追いついた時には、それは蜃気楼に過ぎなかったことを発見するだけです。動物は神様によって与えられたプログラムに従って、ただ自己保全のために生きています。しかし、人間は動物とは違うものとして造られているのですが、しかし、残念ながら多くの人々は動物と何ら変わらない生き方をしています。

真の幸福とは霊的なものです。人間と動物の違いは人間には自由意思が与えられているという点です。それは人が自由意思の元に神様を愛することを望まれているからです。そして神様が創られた世界を共有し、人がこの世界を喜び楽しむ姿を見ようとして人に神と同じ自由意思を与えています。ですから人に求められているものは、本能によって生きることではなく、神を愛し、隣人を愛し、互いの間に平和を築き、神の掟に従って生きることが求められている事が分かります。その事をイエス様はサマリアの婦人にお教えになりました。サマリアの婦人が｢渇くことのない｣｢永遠の命に至る水｣を求めるに至って、イエス様は｢渇くことのない｣水を得るために、まず彼女が今の生活を悔改め、神様の掟に従って生きるようにと導かれました。神様は今、私たちが、｢まことの礼拝をする｣事を求めておられます。｢霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である｣(4:23)と訴えています。｢神は霊である｣とありました。その神様と同じ霊を私たちも与えられています。ですから私たちは本能によって生きるのではなく神様の霊によって生きることが求められていることが分かります。｢霊｣とは見えないお方を見る目を持ってと言うことです。｢真理｣とは真実を持ってと言うことです。私たちは決して本能によって見える錯覚によって歩むのではなく｢神の霊｣によって生きるべきです。それは神様の聖さと愛と公平です。今こそ、｢霊と真理をもって父を礼拝する時｣です。